【Youtube】 小中学生のための天皇・皇位継承論 2 質問主意書1-3

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皇位継承議論の土台を高める意味での政府への質問
1 旧宮家皇族の継承順位
2 旧宮家皇族の即位も含まれる憲法2条「世襲」規定
3 五世孫以遠・600年離れ・血筋順飛ばしも問題なし

首相官邸のご意見募集フォーム(首相官邸に対するご意見・ご感想)
https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken_ssl.html

政府への質問主意書

皇統・皇位継承議論の土台を高める意味での政府の役割

政府への質問主意書

◆男系で繋がれば良いのか
◆旧宮家の皇族の即位が含まれた概念が現行憲法2条における「世襲」の規定

本来質問主意書は国会議員が議院を通じて政府に見解を質すものとなりますが、国民代表:選挙区代表の国会議員が必ずしも国民・地元有権者と意識を同じくして政府の見解を質したり質問主意書を提出して確認したりと機能するわけではありませんので、国民の立場で首相官邸へのご意見募集フォームを活用して直接政府、内閣官房、首相官邸に政府見解を尋ねる方法もあってよいものと思います。

本日、2020年1月27日に私がご意見募集フォームを利用して送った質問を以下に紹介します。
皇位継承に関する国民議論の土台を高める意味で、政府として議論の前提をあらためて整理し提示することが有効であり、それに期待するという趣旨です。

みなさんの方でも独自に、あるいは私の質問等を参考にしつつ(質問を抜粋したり、文言を変えたり、追加したり等々)首相官邸への質問、政府見解の公表を求める意見を送ってみてください。
有意義な国民議論に向けて政府の意識を喚起していくことは非常に重要に思います。

ご意見募集(首相官邸に対するご意見・ご感想)
https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken_ssl.html

* *

質問主意書  国民から寄せられた質問に政府としての見解を表明する形で広く示してもらいたく

1 昭和22年に皇籍離脱した際の11の旧宮家における皇位継承者の継承順をあらためて明示されたい
(7位から31位まで25名かと)

2 憲法2条における「世襲」の規定は、旧宮家の男性皇族の即位が含まれる概念であるとの政府見解をあらためて明示されたい
(昭和21年 憲法公布 → 昭和22年 旧宮家皇籍離脱
旧宮家皇族に継承順がついている状態で憲法2条:世襲規定が運用されている)

3 五世孫以遠で、現在の皇統・天皇の血筋とは600年以上も離れている血筋で、時の天皇家系の血筋の近い者を臣籍に降下させつつより遠い者を皇族として残してきた宮家による、血筋の順番を超えてより遠い血筋の継承者が即位することも含めて憲法2条における「世襲」の規定は是としている点に関して、政府見解をあらためて明示されたい

4 現在の右の政府見解に関して「男系継承が古来例外なく維持されてきたことの重みなどを踏まえながら慎重かつ丁寧に検討を行う必要がある」、単に男系で繋がれば良いとの誤解を招きかねない文言・表現と捉えるがそうした意図によるものか

現行の法制:皇室典範においては、(女系天皇以前に)男系女子の女性天皇は排除され、男系皇族の養子も禁止されていて、男系で繋がれば良いという継承方法ではない枠組みとなっているものの上記政府見解ではこの点が盛り込まれていないが、現行の枠組みを崩してよいという意図での男系継承限定的な踏襲表現・文言か

そうでないとするならあらためて言葉を補いより正確に表現し、以下の形などで政府見解をまとめることが重要と考えるが、政府としてはいかが捉えるか
「男系継承が古来例外なく維持されてきたことの重み、そして過去の教訓も踏まえつつ皇位を預かりものと捉える形で継承の質を高めてきた歴史の重みなどを踏まえながら慎重かつ丁寧に検討を行う必要がある」

5 天皇・皇族における差別問題 憲法14条との整合性に関し
天皇・皇室における差別を考えるならば、男女差別:皇室内での限定された差別(差別対象は皇族として生まれた女性で現状では内親王・女王の6名)よりも、天皇・皇族と一般国民における身分・門地差別(差別対象は1億人以上の全国民)こそが本質的な差別問題であり、この面で差別とならないように高められてきたのが一系継承=利権世襲:独占世襲ではない預かりものとしての世襲:天皇が自由にわが子に継承させられない世襲と捉えるが、あらためて政府見解を明示されたい

6 上記5とも絡み、日本の皇位継承の特徴、利権世襲ではない点を分かりやすく伝える意味では、天皇の娘だけでなく天皇の長男・一人息子でも一生皇位を継げないことがあるという事例の紹介が有効と考えるが、このケースに関して政府見解を明らかにされたい
(天皇の長男でも天皇になれない妊娠時崩御 家督・相続物でない証左
https://kouikeishou.jp/20191104-396/ )

7 そもそも継承議論の前提となる基本「王位皇位の世襲方法分類」が十分に国民に周知されていない状況と考えるが、この点に関してあらためて分類と文化的な相違について政府の見解を明らかにされたい
(王位皇位の世襲方法分類 直系か一系か
https://kouikeishou.jp/20191025-26/ )

皇位継承問題に関しては2005年に朝日新聞にて取材・掲載の経緯があります。
「朝日新聞」2005.10.28
三者三論 ~ 女性天皇どう考える 現制度の方が皇室安定
http://nagane.kimono.gr.jp/hideki/messages/28_title_msg.html

【参考】
皇統・皇位継承議論の土台を高める意味での政府の役割
https://kouikeishou.jp/20200115-847/

Youtube
https://www.youtube.com/watch?v=GBObl77ZQE0
小中学生のための天皇・皇位継承論  1 前半
・小中学生への期待 裸の王様を言うのは子供
・基本と応用、基本が大切
・基本1 王位・皇位の世襲方法分類 直系継承/一系継承
・基本2 王皇制の危険性・リスク 王統断絶・国王処刑・恐怖政治
・基本を踏まえての日本の皇位継承
・皇位は預かりもの 皇位の私物化は許されない 君民共治 シラス

https://www.youtube.com/watch?v=_A9QWyjEE50
小中学生のための天皇・皇位継承論 1 後半
・継体天皇 手白香皇女
・推古天皇 蘇我馬子
・光格天皇 後桜町天皇
・明治の皇室典範 高度な昇華
・憲法1条 象徴 国民の総意に基く
・憲法2条 世襲 皇室典範
・旧宮家子孫から皇籍に組み入れ・宮家設立

* * *

上記質問の趣旨に関しては以下の投稿で説明しています。

皇統・皇位継承議論の土台を高める意味での政府の役割

皇統・皇位継承議論の土台を高める意味での政府の役割

◆男女差別以上の根本的な天皇・皇族における差別問題は身分・門地差別(全国民が差別対象)であり、これと根本的に矛盾しないのが利権世襲・独占世襲ではなく預かり世襲・非独占世襲(皇位を私物化・一家利権化せず傍系他家へ渡す)である一系継承
◆憲法2条における「世襲」は旧宮家皇族による即位=五世孫以遠で時の天皇の系統から600年以上離れ天皇の近親皇族を臣籍に降下させつつも血筋順を飛ばして宮家・皇族として位置付けられてきた世襲親王家の流れをくむ皇族による継承も含まれた概念
◆男系継承が古来例外なく維持されてきただけではなく、更に高められてきているもので男系で繋がれば良いという継承方法ではない
など

皇統・皇位継承議論は2004年小泉有識者会議の頃から国民的な関心が高まり続いてきていますが、今あらためて議論の土台を高める意味で適切な形で政府見解を取りまとめて論点の整理を行うことが必要と考えます。

現行の憲法・法制の意味合い、正統性・正当性・妥当さを総合的・体系的に捉えて説明することは政府の大きな責任であり、官僚の役割認識・使命の自覚・高度な矜持に基づいて令和における再整理・統合的な説明がなされることを期待するところです。

政府は春の立皇嗣の礼以降に有識者会議等の設置も含めて皇統・皇位継承議論を本格化させる方針とのことですが、その人選・議論の前提としてもこうした現行法への総合的・体系的な理解が必須となると考えます。
有識者候補への事前のテスト、アンケート等の項目と位置付け人選の質を高めてもらいたいもので。
現代日本における「知」を象徴する会議として、国民議論をリードしてもらいたく。

1 政府見解の不十分さに関して

男系継承が古来例外なく維持されてきたことの重み
などを踏まえながら慎重かつ丁寧に検討を行う必要がある

現在の皇位継承議論においては上記の政府見解が示されているところですが、間違いではないものの不十分であり誤解を招きミスリードとなり得る表現、見解であると捉えます。

・単に男系で繋がれば良い
との誤解を招きかねず皇統・皇位継承の捉えの水準を著しく低めることに繋がりかねません。

現行の法制:皇室典範においては、(女系天皇以前に)男系女子の女性天皇は排除され、男系皇族の養子も禁止されています。
そもそも皇統・皇位継承、一系継承は男系で繋がれば良いという継承方法ではありません。

王位皇位の世襲方法分類 直系か一系か

男系で繋がっても許されない継承とは何か

上記の政府見解ではこうした点が盛り込まれておらず、実際に現行法制:伝統の昇華を蔑ろにし後退させる論が広がっている面があります。
・女性と女系の違いが重要
・女系天皇はダメだが女性天皇は認めるべき
・旧宮家の子孫を養子として皇籍に入れたらよい
など。

あらためて言葉を補いより正確に表現し、以下の形などで政府見解をまとめることが重要と考えます。

男系継承が古来例外なく維持されてきたことの重み
そして過去の教訓も踏まえつつ皇位を預かりものと捉える形で継承の質を高めてきた歴史の重み
などを踏まえながら慎重かつ丁寧に検討を行う必要がある

国民議論をミスリードすることなく、現行法制の意義も伝えつつ議論の流れを作っていくことが重要であり、政府の責任と考えます。

2 憲法2条における「世襲」規定に関して

・昭和22年に皇籍離脱した際の11の旧宮家における皇位継承者の継承順をあらためて明示すべき
(7位から31位まで25名の皇位継承者となっているはず)

・憲法2条における「世襲」の規定は、旧宮家の男性皇族:皇位継承者の即位が含まれる概念であるとの政府見解をあらためて明示すべき

日本国憲法は旧宮家の男子が皇位継承者として継承順を有する状態で公布・施行されていて、皇籍離脱はその後という時系列となっています。
1946年(昭和21年)11月3日、日本国憲法公布
1947年(昭和22年)5月3日、日本国憲法施行
1947年(昭和22年)10月14日、いわゆる旧宮家(11宮家51名)が皇籍離脱

すなわち憲法2条における「世襲」は、世襲親王家由来の旧宮家の皇族の即位可能性がある中での運用であり、その即位も含めて世襲であると規定されているものと解されます。
ここで言う世襲親王家由来による継承・即位とは、
・いわゆる「五世孫」よりも離れた繋がりで
・時の天皇家系からは600年以上も離れた関係で
・時の天皇家系の血筋の近い者を臣籍に降下させつつ
・より遠い者を皇族として残してきた宮家による
・血筋の順番を超えてより遠い血筋の継承者が即位すること
を言うものとします。

すなわち、五世孫以遠で、現在の皇統・天皇の血筋とは600年以上も離れている血筋である旧宮家の皇位継承者が皇位を継承することを是としている概念が憲法2条における「世襲」の規定となります。
これは、血筋順を超えても男系女子ではなく男系男子による継承が世襲として位置付けられているという「優先感覚」が組み込まれている規定と解されるところであり、この面の政府見解をあらためて明示すべきと考えます。

憲法2条 「世襲」の意味

3 天皇・皇族における差別問題 憲法14条との整合性

天皇・皇室における差別を考えるならば、
・男女差別:皇室内での限定された差別
(差別対象は皇族として生まれた女性で現状では内親王・女王の6名)
よりも、
・天皇・皇族と一般国民における身分・門地差別
(差別対象は生まれたばかりの赤ちゃんも含めて1億人以上の全国民)
こそが本質的な差別問題であり、この面で差別とならないように高められてきたのが一系継承=利権世襲:独占世襲ではない預かりものとしての世襲:制限を受けつつの世襲(天皇が自由にわが子に継承させられない)となります。
あらためてこの面の政府見解を明示すべきと考えます。

そもそも日本の皇位・天皇の位置付けは西欧の王位皇位・王皇・貴族階級もあり等とは異なり、特権存在・利権存在、分捕りものの地位ではありません。
(イギリス清教徒革命においては、革命で当時の国王を処刑したリーダー:クロムウェルがイギリス議会から国王に就任するように要請された経緯
そうした王位、文化的な相違となります)
この点は、あらためて西欧王室における王統断絶・国王処刑・恐怖政治の歴史との対比で説明・公論の喚起が必要な点と考えます。

「民の奔流」の恐ろしさ 王統断絶・国王処刑の西欧歴史

そもそも国民との間で根本的な差別のない、特権存在とは異なる天皇の存在・位置付けは、「民のかまど」という形で憲法25条とも繋がっているところとなります。

日本国憲法 第二十五条
すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

天皇が特権階級・利権存在とならずに、国民から収奪しない「君民共治」「シラス」の国の在り様・国民との関係性だからこそ「民のかまど」が成り立つのであり、その根幹は皇位を預かりものとして一家で私物化しない=利権世襲・直系継承(娘継承)をしない一系継承となります。

そうした天皇の存在、位置付けだからこそ、憲法1条において「象徴」「国民の総意に基く」と規定されている形になります。
これらは全て一系継承:預かり世襲という形で繋がっているものとなります。

憲法1条の意味、重み

シラスと皇位継承 シラスが成り立つのは無私抑制の一系継承:傍系移行=天皇の国譲りによってこそ

また、日本の皇位継承の特徴、利権世襲ではない点を分かりやすく伝える意味では、天皇の娘だけでなく、天皇の長男・一人息子でも一生皇位を継げないことがある、という事例・シミュレートの紹介が有効になると考えます。

天皇の長男でも天皇になれない妊娠時崩御 家督・相続物でない証左

1、2、3の点を政府の立場で明らかにするならば、皇位継承に関する国民議論の土台は大きく高められ、議論は前進し高度化されより本質的・建設的な形で展開されるものと考えられます。

憲法2条の「世襲」の規定も含め、女性宮家・女性女系天皇=直系継承への転換ではなく、旧宮家の子孫からの選択的な皇籍への組み入れ・宮家設立(養子無用、婚姻無用、組み入れ当人に継承順を付与)が正統な、憲法尊重擁護義務に沿った進め方となります

* *

参考動画 Youtube

1/5 小中学生天皇・皇位継承論 基本1 世襲方法分類が重要
直系継承と一系継承の文化的な相違  28分程

・小中学生への期待 裸の王様を言うのは子供
・基本と応用、基本が大切
・基本1 王位・皇位の世襲方法分類 直系継承/一系継承

2/5 小中学生天皇・皇位継承論 基本2 王統断絶・処刑・恐怖政治
王皇制のリスク認識・皇統断絶の危機意識低い 20分程

・基本2 王皇制の危険性・リスク 王統断絶・国王処刑・恐怖政治

3/5 小中学生天皇・皇位継承論 傍系移行:原点回帰が天皇の存在意義=和の維持装置
君民共治 シラス 23分程

・基本を踏まえての日本の皇位継承
・皇位は預かりもの 皇位の私物化は許されない 君民共治 シラス

4/5 小中学生天皇・皇位継承論 検証比較される和崩しの継承
歴代継承例と皇室典範による高度化  33分程

・継体天皇 手白香皇女
・推古天皇 蘇我馬子
・光格天皇 後桜町天皇
・明治の皇室典範 高度な昇華

5/5 小中学生天皇・皇位継承論 憲法論:象徴・国民総意・世襲
歴史を踏まえた文化的普遍的な共通認識に基く  30分程

・憲法1条 象徴 国民の総意に基く
・憲法2条 世襲 皇室典範
・旧宮家子孫から皇籍に組み入れ・宮家設立

5本に分割【Youtube】小中学生のための天皇・皇位継承論 1

「小中学生のための天皇・皇位継承論  1 」の「前半」72分程、「後半」63分程を、20分から30分程度の5本に分割して Youtube に追加登録しました。

中身の濃い動画となりますので、やはり長時間の連続視聴は疲れる面もあり。
一本単位を長くても30分程度に抑えることで集中力を持続した形でご覧いただけるよう、長時間版もありますのでお好みに応じて選んでいただけるようにとの意図です。

1/5 小中学生のための天皇・皇位継承論 1 前半1(5分割の1) 28分程
・小中学生への期待 裸の王様を言うのは子供
・基本と応用、基本が大切
・基本1 王位・皇位の世襲方法分類 直系継承/一系継承

2/5 小中学生のための天皇・皇位継承論 1 前半2(5分割の2) 20分程
・基本2 王皇制の危険性・リスク 王統断絶・国王処刑・恐怖政治

3/5 小中学生のための天皇・皇位継承論 1 前半3(5分割の3) 23分程
・基本を踏まえての日本の皇位継承
・皇位は預かりもの 皇位の私物化は許されない 君民共治 シラス

4/5 小中学生のための天皇・皇位継承論 1 後半1(5分割の4) 33分程
・継体天皇 手白香皇女
・推古天皇 蘇我馬子
・光格天皇 後桜町天皇
・明治の皇室典範 高度な昇華

5/5 小中学生のための天皇・皇位継承論 1 後半2(5分割の5) 30分程
・憲法1条 象徴 国民の総意に基く
・憲法2条 世襲 皇室典範
・旧宮家子孫から皇籍に組み入れ・宮家設立

※5/5の終盤
「国民の総意に基く」を国会の議決・数の概念で考えるとすれば、の説明における2回の参院選は、半数の改選+半数の改選の趣旨です。
ナレーションでは、最初の選挙に関して「“過”半数の改選」と口が滑った形になっています。

全ての議員が最初の議決の後に選挙の判断を受けた上で、尚2/3以上で可決の場合という重みのある議決規定と比較するような形でなければ、憲法の第一条で「国民の総意に基く」と規定している重要性とは対比出来ない、との趣旨です。

【Youtube】 小中学生のための天皇・皇位継承論 1 後半

「小中学生のための天皇・皇位継承論  1  後半」を Youtube に登録しました。
大人も含めてご覧いただければ幸いです。

1時2分ほどのスライド(文字、絵)動画です。

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・継体天皇 手白香皇女
・推古天皇 蘇我馬子
・光格天皇 後桜町天皇
・明治の皇室典範 高度な昇華
・憲法1条 象徴 国民の総意に基く
・憲法2条 世襲=旧宮家即位含む 皇室典範
・旧宮家子孫から皇籍に組み入れ・宮家設立

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※終盤
「国民の総意に基く」を国会の議決・数の概念で考えるとすれば、の説明における2回の参院選は、半数の改選+半数の改選の趣旨です。
ナレーションでは、最初の選挙に関して「“過”半数の改選」と口が滑った形になっています。

全ての議員が最初の議決の後に選挙の判断を受けた上で、尚2/3以上で可決の場合という重みのある議決規定と比較するような形でなければ、憲法の第一条で「国民の総意に基く」と規定している重要性とは対比出来ない、との趣旨です。

シラスと皇位継承 シラスが成り立つのは無私抑制の一系継承:傍系移行=天皇の国譲りによってこそ

天皇の存在意義・憲法1条で国民の総意に基くとされる根拠は和:君民共治の感化・体現であり、神話の言葉で言えば「ウシハク」(力は正義、正義は力の覇道・収奪政治)とは別の「シラス」(対話による普遍的な理念の編み出しと感化・共有による君民一体での天道政治)となります。
そして「シラス」を担保するのが、天皇自らが皇位を私物化せずに無私抑制により傍系に渡す一系継承であり、傍系移行は神武系における時の本統から別系統への「国譲り」の意味を持ちます。

「ウシハク」(うしはく:主はく)と「シラス」(しらす:知らす・知ろしめす)を解説する論は様々にありますが、皇位継承と絡め、特に一系継承・傍系移行と絡めて解説する論はほとんど見受けません。
「シラス」と皇位継承は無関係ではなく、一系継承による傍系移行=神武皇統内における国譲りがあってこそ「シラス」は成り立つ形になります。

「民のかまど」の様に民から既得権層が収奪をする形ではない君民共治を成り立たせる意味で、既得権層の固定化を崩す仕組みが重要となります。
最高存在である天皇が皇位を私物化・独占化せずに余力を残しつつもあえて自ら傍系に皇位を移行させることによる感化・抑制の効果は非常に大きく、これによって権力構造の崩し・転換が図られます。
この傍系移行を、天意(人の生死、男が生まれるか女が生まれるか等の人為の及ばぬところ)に基づき数世代毎に起こす仕組みが一系継承となります。

「シラス」を成り立たせるためには、天皇を最高存在と位置付けつつその最高存在が不定期ながら数世代毎に替わる、同じ神武系統の中で他系統に移るということが重要であり、天皇でさえ「国譲り」をすることで既得権層の固定化を防ぎ、民からの収奪体制の固定化・強化=「ウシハク」化を抑止するというのが「一系継承」の意味合いとなります。
そしてこうした和の継承、「シラス」の継承を今後も万世に渡って続けていこうという未来志向、未来への責任意識の表れが「万世一系」となります。

天皇の継承が直系で幾代も続くことは「シラス」の上で望ましいこと、好ましいこととは捉えられていません。
この意味で「シラス」における一系継承は、預かり世襲(非独占世襲)となります。

一方で「ウシハク」における王位皇位の継承は、分捕りもの・獲った者勝ちの論理に相応しい形で(当初は一系でもやがて)直系継承となり、利権世襲(独占世襲)となります。
西欧において王統皇統の断絶・国王の処刑・恐怖政治の歴史があったのに、日本では皇統断絶がなかった根本的な理由、王皇の位置付け・在り様の相違はこうした点に見出せます。
そもそも西欧における憲法は、王とそれに連なる貴族・既得権層による民からの簒奪に歯止めをかける意味合い、王側の権利を制限する意味合いの成り立ちとなりましょう。

「民の奔流」の恐ろしさ 王統断絶・国王処刑の西欧歴史

日本、天皇の在り様においては、そもそも「シラス」「君民共治」の理念が根幹になっての位置付け、存在となりますので、民主主義と矛盾する概念、対立する概念ではありません。
(日本においても、天皇が直接的に政治に関わる中で権力闘争の当事者となり、「シラス」というより「ウシハク」で近親婚・同族婚も含めて権力闘争をした歴史、皇族同士での殺し合いの歴史もあり、こうした中で女性天皇が生まれてきた経緯もありますので、過去の絶対是認、礼賛、無謬論というものではありません。
そうした経緯もありつつ、いかに過去を教訓にして方向転換、位置付けの転換を図り高めて来たかにこそ意味、価値があり、そうした先人の営み・積み重ね、伝統の昇華を有り難く受け継ぐ姿勢が重要と考えます。)

憲法2条における天皇の世襲規定にしても憲法14条の法の下の平等・出身差別なし規定とは矛盾しません。
日本の皇位継承は利権世襲・独占的な世襲ではなく、役割を預かる世襲であり権利を独占出来ない世襲・制限を受けつつの世襲となっているからです。

私は、神話を重んじそれ自体を天皇や皇位継承の根拠にする立場ではなく、「シラス」や「ウシハク」という言葉も積極的に用いず、今の概念・言葉として「力は正義、正義は力」「覇道」「天道」「民のかまど」「君民共治」などの文言を用いて説明するのを基本とする立場です。
しかしながら、神話の理念を否定する立場ではなく、むしろ古今東西、現在でも通用する普遍的な価値観、理想像を表現している面があることを踏まえ、先人の知恵の深さ・卓越に驚嘆しつつ、うまく活かしていく重要性も認識する次第です。

神話そのものの立ち入った話は意図しませんが、今回のような「ウシハク」「シラス」「国譲り」といった言葉、概念は、平明な形で現代の言葉、概念に置き換えることが出来、理念:和を明らかにすること、昔から繋がっている様子を明らかにすることに有効と思いますので、適宜紹介、文言づかいをしていくのが良いと考えているところです。

「シラス」の理解、捉え方も、文献や資料に当たる側、他者説明を聞く側における基本的な「和」の踏まえがあるか否かで変わってくる形となります。
「和」の踏まえがないと、本来見えるべきものが見えない、気付くべき繋がりに気付かないという形になります。
ネクタイは結べても角帯は結べない、袴を着けられない、などなどの和文化伝授の崩れがあり、あらためて衣食住の基礎根本に根差した和の心得、体得が重要となります。

そもそもの天皇の役割足る「シラス」と、天皇を天皇足らしめる根拠法則である「皇位継承方法・一系継承」が無関係であるはずはないのに、和の基本的な踏まえがないとその関係性・相互の繋がりについて思いが至らない形になってしまいます。
当然ながら「シラス」の本義の捉え方も浅くなり、「皇位継承方法・一系継承」における本義、なにを変えなにを変えないか、過去において踏襲の好例とならない教訓例とはなにかというものが見えて来ない形、理解出来ない形、誤って捉え違える形となります。

上記の様に、日本の皇位継承・一系継承は、男系で繋がれば良いという継承方法ではありません。
天皇自らが天意に基づき抑制的に「国譲り」を行うことで「シラス」の体制を守り、「ウシハク」化を防ぐというのが重要となります。

現行法制において、女系天皇以前に男系女子による女性天皇自体が排除されている理由、養子が禁止されている理由も上記によるものとなります。
女性天皇や女性宮家論、養子論は、時の天皇一家が「国譲り」を拒否して独占私物化を図ろうというものに他なりません。安定的な皇位継承どころか、皇位自体・天皇の存在意義自体を損ね無意味にする大愚となります。

医学の進んだ現在において、今後は皇位継承における「男女産み分け」が議論テーマとなる局面が来るでしょう。
今でも、男系で続けば良いと浅薄に捉える層は、産み分けであっても構わないとの主張をしています。
非常に危険なことと捉えます。

「シラス」、皇位継承においては、和の心、天意従容が重要な価値観となります。
それを人為で曲げ、結果だけを作り糊塗するやり様は「シラス」とは対極の「ウシハク」となります。
そうした形での継承により生じた天皇が、「シラス」を感化し守る「象徴」となり得べくもありません。

皇位継承の本義、和、「シラス」:君民共治を成り立たせるための一系継承:傍系移行:天皇による国譲りの無私抑制の凜、美しい理念性、強い価値観を解さぬ者は、単に男系が繋がれば良い、皇統から男系で繋がってきたことしか読み取れないという捉えを以て、全く和に反し、皇統を破壊するようなこと、一系継承の根本的な意味を損ね無にするようなことを平気で考え、恥かし気もなく主張する形となります。
非常に恐ろしいことであり、愚かな在り様となってしまいますので、重々戒めが必要に思います。

歴史好き、うんちく好き、特定の時代の継承に詳しい・勉強しているということと、皇位継承・一系継承を理解していることとは全く別となります。
現行法制の意味を解さず、そもそもの和、君民共治、「シラス」の捉え、感覚もなく、単なる表面的な法則性(男系繋がり等)を以てして理解しているつもりになることは、皇位を家督相続物感覚で天皇の子(娘)が継承する形で良いという人たちと変わらない在り様となります。

あらためてリベラルアーツというか、専門教科以外の文化伝統等も含めた「総合的な知」の重要性、文化伝統に向き合う「姿勢」の重要性を実感する次第です。
次世代を担う子供たちに、早い段階で伝えていくことが必要な姿勢とあらためて意を強くします。

シラスと皇位継承に関しては、王位皇位の世襲方法分類:図表も含めてスライド動画説明を Youtube に登録しました。
ぜひご覧いただきたく。

小中学生のための天皇・皇位継承論  1 前半
・小中学生への期待 裸の王様を言うのは子供
・基本と応用、基本が大切
・基本1 王位・皇位の世襲方法分類 直系継承/一系継承
・基本2 王皇制の危険性・リスク 王統断絶・国王処刑・恐怖政治
・基本を踏まえての日本の皇位継承
・皇位は預かりもの 皇位の私物化は許されない 君民共治 シラス

憲法1条の意味、重み

日本国憲法第一条の「国民の総意に基く」という規定は、数の概念を示す文言ではありません。
「日本国民の歴史を踏まえた文化的普遍的な共通認識に基く」という意味合いとなります。

「国民の総意」というのは非常に重い言葉、概念であり、しかもそれを憲法の条文において用いる前提は何なのか、どういう前提があればこの文言を用いて憲法規定し得るのかをよくよく考えることが重要となります。
先人への敬意が重要であり、近視眼(今・現世至上的)での客体意識(責任者がやるべきことで自分はお客さん、選ぶ人、責任はない)とは別に、長期視点で過去(先祖)・未来(子孫)から今の時代:現世を預かっている一員=当事者としての主体意識・当事者責任感覚、和の心が重要となります。

日本国憲法においては、
1条において「天皇」を記載し、
2条において世襲、「皇室典範」を記載し、
5条において「摂政」を記載しています。
しかしながら各記載においては各文言(「天皇」「皇室典範」「摂政」)の定義、前提説明等は特別に記していません。
(天皇とは何なのか、摂政とは何なのか、どの意味合いで用いているのか等)

これは、日本の歴史、皇位皇統の意味・位置付け、伝統・文化の変遷昇華を「憲法を読み捉える上での常識、基本前提」としていることの証左となります。
まずこの面での常識、基本の歴史捉え、文化捉えが必要ということになります。
「民のかまど」、「君民共治」といった天皇の基本的な在り様、国民との関係性に関する特徴、日本らしさ、「和」とは何か、「和」の神髄とは何かという文化論の踏まえが必要です。

皇位は預かりもの 君民共治

シラスと皇位継承 シラスが成り立つのは無私抑制の一系継承:傍系移行=天皇の国譲りによってこそ

また、単に日本の歴史、皇位皇統の意味・位置付けというだけでなく、世界史的な王統皇統の位置付け、各経緯等、日本の皇統との相違等に関しても基本的な踏まえがあることが前提となります。
即ち、各国の歴史においては王統皇統の断絶があり、王皇の処刑や恐怖政治(国民同士の殺し合い)の経緯もあった点、そして日本においては皇統の断絶はなかったという点、その相違の理由等に関してです。

王皇の制度は安定している時は良いですが、一旦不安定になると王皇の処刑や国民同士の殺し合いにも発展し得る非常に危うい、リスキーな制度となります。
日本においては断絶がなく続いてきたことからこうした面での認識は甘い面がありますが、日本においても安易に在り様、位置付けを変えたら、他国と同じように皇統の断絶に至りかねないという歴史に対する慎重さ、先祖・子孫から預かっているという歴史感覚、役割意識が必要となります。

なぜ日本の皇統は断絶がなく続いてきたのか、他国の王皇とどういう位置付けの相違があるのか、その相違と継承方法の関連はどうなのか、などなど。
こうした歴史認識、文化理解がないと、憲法が読めないこと、天皇をして「国民統合の象徴」「国民の総意に基く」と規定、文言表現している意味合いが理解出来ないこととなります。

これらが憲法、特に天皇に関する条項を読む際の前提条件となります。

王位皇位の世襲方法分類 直系か一系か

国連、外国人の女性天皇質問に際しての応答例

* *

憲法1条における「国民の総意に基く」という規定と数の概念に関して。

憲法における数の概念、議決等との関わり関しては、以下のような具体的な記述となっています。

53条 いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。
55条 但し、議員の議席を失はせるには、出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。
56条 両議院は、各々その総議員の三分の一以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない。
57条 但し、出席議員の三分の二以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができる。
などなど。

これに対して憲法1条は以下の条文、規定となります。
A 憲法1条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。

ここで参考、比較の意味で以下の文:Bを並べます。
B 天皇は、日本国の象徴的存在であり日本国民統合の象徴的存在であつて、この地位は、主権の存する日本国民の合意に基く。

上記、憲法1条の条文とBの文とは似て非なるものであり、全く意味合いが異なってきます。
日本国憲法においては「象徴的存在」ではなく「象徴」との言い切りであり、「合意」ではなく「総意」と表現されていて非常に重い規定となります。
今はBの文と同様な形で安易に解釈、捉えをした議論も目につきますが、全く異なる表現であることを上記比較の上であらためて確認をすべきです。

「国民の総意」を数の概念として捉えるならば、「総意」=反対者はないことになります。
「合意」ではなく「総意」と規定しているものであり、「総意」というのは安易な言葉、概念ではありません。

当然ながら、日本においても天皇に関してといえども、国民一人ひとりによる捉えの違い、賛否の違い等はあり(一定数の反対者は存在)、それは憲法制定においても当然の前提、認識となっています。
すなわち、「国民の総意」とは数の概念を示す文言、条文ではなく、国民全員の賛意を強要する根拠になるものでもなければ、一時の国民世論、議会の大多数や全会一致レベルで決し得るものでもないことになります。

「国民の総意」と憲法条文において文言表現出来るのは、それだけ確固たる、歴史を踏まえた文化的な共通認識があるという場合になります。
すなわち、日本建国以来、天皇と国民とで「力は正義、正義は力」の「覇道」ではなく「和」「普遍的な理念・価値に基づく合意」による「天道」のもとに高めて来た「君民共治」の国の在り様、天皇と国民の関係性を大切に誇りに思う高度な共通認識をして「国民の総意に基く」という美称表現で規定しているものとなります。
今後いつの時代でも、何度議論をしても、しっかりとした国民議論、文化議論を踏まえるならば同じ結論となる、という普遍的な枠組みの捉えがあってこその文言表現となります。
天皇の地位は、主権の存する「日本国民の歴史を踏まえた文化的普遍的な共通認識に基く」という意味合いとなります。

C 憲法1条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の歴史を踏まえた文化的普遍的な共通認識に基く

万世一系は過去の礼賛、無謬論ではなく現世を縛り未来に和の普遍理念を繋ぐ美称表現

衣食住の文化で例えるならば、「箸をグーで握って物を刺して食べない」ということが日本人の常識、「歴史を踏まえた文化的普遍的な国民の共通認識」となっている状況と重なるものとなります。

実際に箸を使わないで食べる国民がいたとしても、国民の共通認識として「箸をグーで握って物を刺して食べない」ということは揺るぎません。
また、政治家、国会の議決によってこうした文化、共通認識を変えられるものでもありません。

こうした意味合い、縛り・縛られない具合が「国民の総意に基く」という条文規定の意味合いとなります。

こうした憲法条文の読み解きは、本来は日本語・国語としての文言解釈、そして歴史・文化等の踏まえから帰結的に導かれるもので、知を示すものとなります。

その上で、実際の過去の国会議論、内閣法制局長官の答弁においても、上記趣旨の説明がありますので以下に紹介します。
※文字色が赤色となっている部分は私の意図によるものです

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/koumu_keigen/dai1/sannkou4.pdf

「日本国民の総意に基く」の意味が 数の概念ではない点に関して
2ページ
【内閣法制局長官 真田秀夫君(昭和54年4月19日 衆・内閣委員会)】
天皇の地位は主権の存する国民の総意に基づくと書いてございます場合のその総意というのは、一億何千万の国民の一人一人の、具体的な国民一人一人の意思というような意味ではなくて、いわゆる総意、いわゆる総体としての国民の意思ということでございますので、特定の人がその中に入っているとか入ってないとかいうようなことを実は問題にしておる条文ではないというふうに考えられます。

…いまの憲法ができますときに、これは帝国憲法の改正の形をとりましたけれども、当時の帝国議会で衆知を集めていろいろ御検討になって、そして国民の総意はここにあるのだというふうに制憲議会において御判断になった、それがこの条文の規定にあらわれておると、こういうふうに言わざるを得ないのだろうと思います。

「日本国民の総意に基く」の規定が、 憲法2条における皇室典範改正を制限している点について
4ページ
(2)天皇の退位
① 退位の憲法許容性
【内閣法制局長官 林修三君(昭和34年2月6日 衆・内閣委員会)】
現在の憲法は、もちろん皇位継承のことにつきましては、法律に規定を譲っております。法律である程度のことは書き得る範囲のことがあるはずでございます。しかしこれは憲法第1条が、天皇は日本国の象徴とし、それからその地位が日本国民の総意に基くというこの規定、それから第2条に皇位は世襲のものである。こういう規定と離れて、ただいまの問題を議論することはできないと私は思うわけであります。

やはりこの象徴たる地位、あるいは国民の総意に基くこの地位というものと相いれない範囲におけるものは、そこに制約があることは当然だと思うわけであります。これはやはり皇位というものは世襲のものである。それから古来ずっと一つの系統で受け継がれてきているということと、それからそこに天皇が過去においてはもちろん譲位ということはあったわけでございます。そういうことはありましたけれども、ただいま申し上げたような御地位、それからこの天皇のそういう象徴たる地位から考えまして、御自分の発意でその地位を退かれるということは、やはりその地位と矛盾するのではないか、これはやはり幾多過去の例からいっても、いろいろ弊害があったこともございます。これは一言で申しまして、天皇には私なく、すべて公事であるという考え方も一部にあるわけであります。やはり公けの御地位でございますので、それを自発的な御意思でどうこうするということは、やはり非常に考うべきことである。そういうような結論から、皇室典範のときには、退位制は認めなかったのであるということを、当時の金森国務大臣はるるとして述べておられます。

憲法2条に基づく皇室典範の改正においては、憲法1条の「象徴」「国民の総意に基く」という規定と、憲法2条の「世襲」という規定に制限されることになります。
そして、憲法2条における「世襲」には、旧宮家:世襲親王家(時の天皇から親等が近い順ではなく、順飛ばしによる位置付けもあり)による即位も含まれている形になります。
(日本国憲法の公布と旧宮家の皇籍離脱は以下の時系列となります
 日本国憲法の公布は1946年 昭和21年
 旧宮家の皇籍離脱は1947年 昭和22年)

これらを勘案すると、非常に硬性の高い形で縛られている法体系であり、歴史・伝統の昇華に反して安易に変えることは出来ない規定になっていることが読み解けます。

憲法2条 「世襲」の意味

そもそも皇位を預かりものと捉え私物化しない、より積極的に(娘がいても、胎児の長男がいても)傍系に渡す抑制的な一系継承だからこそ究極の無私=仁として尊敬され、世の既得権構造:民からの収奪を抑止しリセットする存在として「君民共治」が成り立ちます。
そのように歴史の教訓を踏まえつつ高められてきた歴史があります。
それ故に、「国民の総意に基く」=「歴史を踏まえた文化的普遍的な国民の共通認識に基く」と規定されている形になります。

天皇は一見生まれによる地位差別、世襲差別の存在のように見えますが、その世襲の中身は西欧王室のような利権世襲・独占世襲ではなく預かり世襲・非独占世襲となります。
例えば天皇・皇太子の長男として生まれればその長男は天皇となりますが、わが子に世襲させられるかと言えばそうとは限りません。娘だけで息子がいない場合は世襲させられませんし、長男であっても妊娠時崩御のような場合は世襲させられない規定になっています。

非常に制限の大きい世襲規定であり、利権・独占物という形で私物化が出来るような特権的な地位・世襲とはなっていません。
短期ではなく中期:数世代で見るとやがて他家に譲る形になる地位・世襲となります。
(また女性皇族に関しても民間人との結婚により皇族の立場を離れる形での規定となっていて、立場を世襲で利権化出来る規定にはなっていません)
この意味において天皇・皇室における世襲規定は、憲法14条の法の下の平等、差別禁止と矛盾するものではなく、中長期で(輪廻輪番的に)天皇・皇族・国民がそれぞれの立場で役割を担うという高度な、和的な位置付けとなります。

既得権層による民からの簒奪は、いつの世でもどの国でも、国が衰退していく悪い状況となります。
日本でもそうした状況は起こり得ます。
仮に、天皇の制度、憲法上の位置付けをなくしたら、格差や既得権構造はなくなるでしょうか。
いわゆる「上級国民」と一般国民の乖離はなくなりますでしょうか。

そうはならない、なくなりはしない、というのが先人の経験、知恵となります。
あえて天皇という特別な地位を国として位置付けつつ、その天皇が皇位を私出来ない、娘がいても傍系他家に渡さなければならないという規定、縛りを維持することで、特別な地位の天皇との繋がりにより利権を得たいと群がっていた既得権層が上位の利権を失い、傍系天皇が最上位となり利権構造がリセットされていくという意味合いが皇位継承、一系継承:傍系移行には組み込まれています。
和の原点回帰システムが組み込まれているのが一系継承、直系で私しない傍系移行であり、これが君民共治の基礎、他国の王皇と違って皇統が断絶せずに続いてきた秘訣となります。

「民の奔流」の恐ろしさ 王統断絶・国王処刑の西欧歴史

天皇の長男でも天皇になれない妊娠時崩御 家督・相続物でない証左

憲法1条、2条に関しては、図表も含めたスライド動画説明を Youtube に登録しました。
ぜひご覧いただきたく。

小中学生のための天皇・皇位継承論 1 後半
・継体天皇 手白香皇女
・推古天皇 蘇我馬子
・光格天皇 後桜町天皇
・明治の皇室典範 高度な昇華
・憲法1条 象徴 国民の総意に基く
・憲法2条 世襲 皇室典範
・旧宮家子孫から皇籍に組み入れ・宮家設立

憲法2条 「世襲」の意味

憲法2条における「世襲」を捉える上で重要なのは、世襲親王家(旧宮家の皇族)の即位を前提(有り得る)として規定されているという点です。
日本国憲法の公布は1946年(昭和21年)で、旧宮家の皇籍離脱は1947年(昭和22年)という時系列です。

日本国憲法 第二条 皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。

昨今、憲法2条の「世襲」という規定、文言を自己都合で解釈して継承ルールを変えようという論が出ています。
・旧宮家子孫が皇室に入ること、そしていずれかの際に即位することは「世襲」に反するから認められない
・養子は「世襲」に抵触するから認められない
・「世襲」とあるのだから天皇の子の愛子内親王が継ぐべき
などなど。

いずれも失当、全くナンセンス、法的根拠に欠けます。

あらためて時系列の整理をすると以下の流れとなります。
1946年(昭和21年)11月3日、日本国憲法公布
1947年(昭和22年)5月3日、日本国憲法施行
1947年(昭和22年)10月14日、いわゆる旧宮家(11宮家51名)が皇籍離脱

そして旧宮家は「世襲親王家」の流れをくむ位置付けであり、時の天皇の近親:血縁の近い順番ではなく、一部の比較近親者を臣籍に降下させつつより遠縁の者を皇族として宮家を存続させ続けて来たという位置付けになります。
これは皇統の維持・バックアップという意味で、本統(時の天皇)に近い順番だけでバックアップ体制を作るよりも、一部はより離れた系統でバックアップの備えを用意しておいた方がより安定的になるという深謀遠慮によるものです。

世襲親王家に見る先人の深謀遠慮、卓越

旧宮家の皇族を皇位継承者と位置付け継承順(7位~31位)も割り振った現実において日本国憲法は制定され、施行されている経緯ですから、憲法2条における「世襲」概念においては旧宮家の存在、即位可能性が勘案されたものとなります。
よって、天皇の世襲においては大傍系からの即位でもよい、一部の近親を飛ばした形での即位でもよい、そうした継承も含めて「世襲」の継承であると位置付けらている、規定されているということになります。

いわゆる「五世孫」以遠でも差し支えない、本統(時の天皇の血筋)から600年以上離れても差し支えなく「世襲」の継承として即位可能との意味合いを持つ憲法条文であり、血筋順を飛ばしてでも男系女子による継承ではなく神武一系の男子(皇統に属する男系男子)による継承を位置付けるという形で「優先捉え」「忌避感覚」が示された規定となっています。

つまりは、憲法2条における「世襲」とは神武一系の子孫による継承ということになります。
(選挙・選抜制や婚姻等による神武系子孫以外の者による継承が排除されているという形です。)
そして神武一系の子孫の中での具体的な世襲のあり方、順位等に関しては「皇室典範」において定められるという位置付けとなります。

こうした憲法解釈、従来の一系継承の捉えの踏襲に関しては過去の国会答弁でも示されているところです。

養子に関しては、近親の順を超えた世襲親王家・大傍系の即位も有り得る形で「世襲」が規定されているのですから、神武系子孫であるならば養子であっても「世襲」の要件に抵触することはありません。
逆に、神武系子孫以外の者に関しては、養子縁組をしたとしても「世襲」には該当しません。

いずれ、憲法における「世襲」規定とは別の形で、皇室典範において明示的に養子(神武一系の子孫であっても)は禁止されていますので、憲法論ではなく皇室典範論、伝統論として養子禁止の意味に関して確認することが重要と考えます。
皇位の私物化、宮家の私物化、家系伸ばしの私物化となるので排除、禁止されている形です。
皇位の由来根拠は、時の天皇・宮家ではなく、初代神武:建国の和にあるという意味合いから、養子による神武以外の権威付けなどを禁止している形となります。

「世襲」だから天皇の娘というのは、まったく法の構造・順序順番を理解しない浅薄であり、皇室典範の規定を議論出来ない者、皇室典範規定を脇に置いて憲法を理由に誤魔化しをしたい者の詐欺的論法と見なさざるを得ません。
国会議員や公務員がこれを言う場合は、憲法99条:憲法尊重擁護義務に反する違憲行為となります。

憲法2条の条文を分かりやすく趣旨の補足すると以下の形になります。
皇位は、(神武一系の子孫による)世襲のものであつて(神武一系の子孫以外の継承は認められない)(神武一系の子孫の中での継承のあり様、順位等に関しては)国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。

天皇の娘が有利になる規定、文言では全くありません。

あらためて、憲法1条、4条、5条、99条等を含めた憲法論、憲法における天皇の位置付けを吟味し直すことが重要と考えます。

皇位継承は憲法2条に基づき法律事項であって、皇室典範の変更により変えることが出来るという考えもありますが、継承の根幹に関しては憲法1条の規定、「象徴」「国民の総意に基く」、及び2条の「世襲」という規定等によって枠がはめられています。
それらとかけ離れて皇室典範を自由に変えられるものではありません。

憲法1条の意味、重み

【内閣法制局長官 林修三君(昭和34年2月6日 衆・内閣委員会)】
現在の憲法は、もちろん皇位継承のことにつきましては、法律に規定を譲っております。法律である程度のことは書き得る範囲のことがあるはずでございます。しかしこれは憲法第1条が、天皇は日本国の象徴とし、それからその地位が日本国民の総意に基くというこの規定、それから第2条に皇位は世襲のものである。こういう規定と離れて、ただいまの問題を議論することはできないと私は思うわけであります。

憲法は歴史、伝統、和を踏まえた形でつくられているもので、私たち国民の実生活にも大きな影響のあるものとなります。
国、人心が乱れるのも健全に営まれていくのも、憲法を損ねずに理念を実直に具現化していく努力にかかっているものと考えます。
そして今はそれが十分ではない状況と捉えます。
取り返しのつかない状況に至る前に建て直しが必要です。

憲法1条、2条に関しては、図表も含めたスライド動画説明を Youtube に登録しました。
ぜひご覧いただきたく。

小中学生のための天皇・皇位継承論 1 後半
・継体天皇 手白香皇女
・推古天皇 蘇我馬子
・光格天皇 後桜町天皇
・明治の皇室典範 高度な昇華
・憲法1条 象徴 国民の総意に基く
・憲法2条 世襲 皇室典範
・旧宮家子孫から皇籍に組み入れ・宮家設立

女性天皇(現行法制に反する)に8割以上が賛成の現状は天皇が本来の役割を果たしてこなかった何よりの証左

女性天皇(現行法制:皇室典範に反する)に8割以上の国民が賛成という現状は、天皇が本来の役割・責任を果たしてこなかったという何よりの証左となります。
天皇の役割・存在意義の究極は即位・在位の年齢制限に表れています。
すなわち0歳で即位・在位が可能。
可能というよりは「直ちに即位する」(即位すべし)という規定、文言です。

 皇室典範 第四条 天皇が崩じたときは、皇嗣が、直ちに即位する。

全身全霊などとは対極、国事行為さえ必須ではないというのが、現行憲法体系における象徴たる天皇の位置付けです。

0歳即位 全身全霊とは対極の憲法「象徴」規定 

0歳の赤子で憲法で定められた国事行為も(一時的なものではなく)完全に出来ない、メッセージも伝えられない中でも即位相当、在位に問題なしとするならば、天皇の役割・存在意義とは何なのでしょう。
全身全霊や優秀さ、人柄等でないことは確かです。

あらためて0歳でも可能なのは存在そのもの、即位・在位そのもの、ルールに則った継承:代替わりを示すことです。
一系継承:ルール破りのない和の代替わりこそが天皇の本義と、法制・条文から導き出される形となります。

皇位継承:一系継承にこそ天皇の本義、国民の総意に基くと規定されるに相応しい意味合い、日本的な価値があるということです。
和の心を体現し、君民共治という天皇と国民の紐帯の根幹となるのが皇位を私物化しない、余力を残して他家に渡す抑制的な傍系移行、一系継承となります。
西欧の王室において王統断絶・国王処刑・恐怖政治の歴史があったのに対して、日本において皇統断絶がなかった意味、西欧の王と日本の天皇の位置付けの相違は、利権世襲(独占世襲)か預かり世襲(非独占世襲)かの相違に如実に表れています。

王位皇位の世襲方法分類 直系か一系か

万世一系は過去の礼賛、無謬論ではなく現世を縛り未来に和の普遍理念を繋ぐ美称表現

「民の奔流」の恐ろしさ 王統断絶・国王処刑の西欧歴史

実際問題、現行の憲法体系、法制:皇室典範において、女性天皇=娘継承は明確に排除されています。
(いわゆる女系天皇・王朝交代以前に、女性天皇自体が為されないものとされています)

直系に実子(娘、孫娘)がいても、傍系他家の男子が継ぐというのが皇位の継承方法、規定であり、この規定を前提として憲法1条において「国民の総意に基く」と定められているのが天皇存在となります。
また、憲法99条においても憲法尊重擁護義務が明示的に課されています。

憲法に基づくならば、現行の法制(国民の総意に至る伝統の昇華)に基づき継承順位において自分に次ぐ者に継承させる(させるというより継承することとなる)と明示・明言すべきが憲法(法制)擁護尊重の義務となります。
天皇だけでなく、憲法上の明記はないながら皇太子の地位は直接的に次期継承に繋がりますので、継承問題に関しては皇太子も憲法尊重擁護の義務(準用)を自覚しつつ、ルール:現行法制に基いた継承を行う旨、憲法(法制)を尊重擁護する旨を明示・明言しなければなりません。

具体的に、平成においては皇太子(徳仁親王)に男子は生まれていない状況にあったので、平成の天皇(明仁親王)は「皇太子の次には秋篠宮(文仁親王)が継ぐ」と、継承順、現行法制を尊重・擁護する旨を明示・明言すべきでした。

また平成の皇太子(徳仁親王)においても、自分に継承者たる男子が生まれていないこと、それ故に国民が皇位継承に心配、関心を寄せていることを踏まえ、継承順に従って「自分の次は秋篠宮(文仁親王)が継ぐ」と、現行法制を尊重・擁護する旨を明示・明言すべきでした。

あらためて令和の代となり、徳仁親王は天皇に即位し条文的にも憲法尊重擁護義務を明示的に負う立場になったのですから、継承順に従って「自分の次は皇嗣たる秋篠宮(文仁親王)が継ぐ」と、現行法制を尊重・擁護する旨を明示・明言すべきです。

これをしていないという意味で、平成、令和の天皇は憲法99条違反、憲法体系・法制を尊重・遵守し擁護する義務を果たしていないということになります。

そもそも皇位継承方法、ルールは、天皇の正統性を担保するもので、なぜ自分が天皇でよいのか、正統なのかに関わる極めて重大な拠り所になります。
それを軽視するということは自分の存在、天皇存在の基盤を揺るがす、危うくすることとなります。革命にも至りかねません。

一系継承でなく女性天皇で良いなら、第119代は平成、令和の天皇の直接的な先祖である光格天皇(師仁親王、後に改名兼仁親王)ではなく、先代118代後桃園天皇の娘たる欣子内親王が継承・即位していたことになります。
欣子天皇が師仁親王と結婚していたか、自分たちの父・祖父等が生まれていたかは定かではありません。

天皇の役割は皇位継承の本義を国民に伝えることであり、それがいかに日本らしさ、和に繋がっているか、いかに和:君民共治のレベルを高めていかなければならないかを喚起・感化することとなります。
それが当代、そのルールによって即位在位している天皇としての自分自身の地位の正統性を示すことにもなります。
また将来の天皇の地位、皇統、皇運の無窮の流れを安定させ確かにすること、革命を招かないことにも繋がります。

天皇において、自分の在位で国民が皇位継承の意味・意義をよく理解していない、女性天皇に賛成が半数を超える、半数どころか8割を超えるに至るという状況は、いかに自分が在位の根本的な役割・責任を果たしていないかの証左であり、本来は非常に恥ずかしいこととなります。
また危ういことになります。

皇位継承論において、昭和と平成の最大の違いは女性天皇に関する天皇、皇太子の姿勢、発言です。
昭和においては、「秩父さんもおる」と娘が4人という中で今後男子が生まれなければわが娘に継承させようとするのではなく、一系継承のルールに則り弟の秩父宮が継ぐことになる流れ、一系のルールを尊重する姿勢を示しています。

天皇自らが娘継承など目論まない、傍系の弟等他家に皇位を移行させると意志を明確に示せば、国民の意識は喚起され、女性天皇賛成が多数になる流れとはなりません。
また天皇・皇嗣とその弟を比して、弟・弟一家を貶めるような言説が流布されるような流れ、風潮には至りません。

少なくとも、尊皇の立場、天皇を応援しますという立場(ファンアピール)を取りつつ女性天皇:天皇の娘の即位を望む・求めるようなこと、及び次位の継承者(一家)貶めるようなことは矛盾となり出来なくなります。
(天皇の意思には反するが、男女同権の意味で娘が継承すべき!
 娘に継承させようとしない天皇は非人道的だ!
 などの形での女性天皇推進運動や弟等の貶めはあり得ましょうが)

本来、皇位の安定のためには天皇・皇太子だけでなく、いざという際に代わって支えとなる次位の継承者たちは非常に重要な存在となります。
天皇・皇太子を上げて次位の継承者を下げれば天皇・皇太子が喜ぶ。そんな風に思われているとすれば非常に危ういことであり、在位者、皇太子として恥かしいこととなります。

しかしながら平成、令和においては、明確にルール順守、一系継承の原則に従い傍系移行との姿勢は示さず、皇位継承議論が世の中にあるので発言を控える云々との姿勢です。
憲法99条に則り現行の憲法体系・法制を護り擁護する意志は示されず、憲法尊重擁護義務(準用)の認識が欠如の無責任な対応であり、むしろ机を叩いて法改正(娘継承是認)を催促している在り様です。

天皇、皇太子としてあってはならない、私利私欲、個利個略にまみれた皇位の私物化、既得権化を目論む在り様で、帝王道に反したあり得ない在位、姿勢となっています。

現在の憲法・法制を一字一句変えてはならないというものではありませんが、その根幹部分に関しては歴史、伝統を踏まえた先人の高度な昇華により生まれたものとして尊重するのが保守、伝統尊重の基本的な立場となります。
現状は、そうした現行法制:皇室典範の規定に反して、女性天皇でもよい、養子もよいといった考えが多数を占める状況に至っており、国の歴史、世相の波という意味で非常に危うい状況にあると言えます。

そしてこうした伝統軽視姿勢の大本に、天皇自らが憲法99条違反によりなっている、自らの地位の拠り所となる皇位継承の大原則でさえその意味を国民に伝えられない状況になっている。
また国民が、天皇の弟:皇嗣、皇嗣一家を貶め天皇の娘を持ち上げるのが尊皇の態度、天皇一家ファンの在り様、天皇を応援することになると思い、そうしたことに勤しんでいる状況となっているのは非常に危ういことです。革命や内乱等にも至りかねません。
(天皇が、「憲法・法制に従って次の代は皇嗣たる弟の秋篠宮が継ぐことになります」「愛子には天皇になり得るという話を一度もしたことはなく、結婚降嫁を前提に幸せな人生を送ってもらいたい旨幼少時からずっと話をしてきました」「天皇一人だけで皇統を維持することは出来ず、各宮家、各継承者、その家族の協力があってこそ皇室運営は成り立ちます。特に弟の秋篠宮は、幼いころから私に万一のことがあれば私に代わって皇位を継いでもらうことを前提に話をして兄弟で育ってきた仲であり、深く信頼しています。私の次を担ってもらうのは非常に心強く思っています」等の発言により自らの考え姿勢を示せば、女性天皇論も弟一家貶めなども天皇ファン、天皇応援の名のもとに行いようがない形となります。
そしてそれこそが本来の帝王道となります。)

あらためて、こうした点に関して冷静にその異常性を受け止めるべき段階に至っていると捉えます。

天皇の本来の役割、傍系移行の重要性に関しては、図表も含めたスライド動画説明を Youtube に登録しました。
ぜひご覧いただきたく。

小中学生のための天皇・皇位継承論  1 前半
・小中学生への期待 裸の王様を言うのは子供
・基本と応用、基本が大切
・基本1 王位・皇位の世襲方法分類 直系継承/一系継承
・基本2 王皇制の危険性・リスク 王統断絶・国王処刑・恐怖政治
・基本を踏まえての日本の皇位継承
・皇位は預かりもの 皇位の私物化は許されない 君民共治 シラス

神武天皇の実在性、Y染色体

皇位皇統の伝統的立場からは、初代神武天皇は始祖である天照大御神に繋がる存在として位置づけられています。
神さまの子孫とされているのですからそもそも実在性や史実的裏付けを根拠としておらず、伝承に基づく文化的理念的な存在想定が根拠で十分という位置づけです。

むしろ初代天皇の神武天皇でさえ個人崇拝で捉えてはならない(日本建国の和、理念こそが重要)と戒めている形となります。
そうした神武天皇の伝統的位置付けにおいて、そのY染色体を云々、まじめな議論の根拠にするなどナンセンスの極みです。
(そもそも神武のY染色体はどこから来たのか)
少なくとも伝統に立脚した保守派の思考とはなりません。

歴代天皇における実際の遺伝的な繋がり、血脈に関しては、仮に途切れていたとしても万世一系、制度としての一系継承の意味、意義は損なわれません。
万世一系とは過去(126代)の礼賛や無謬論ではなく、今・未来(9874代)を縛り「建国の和」の連綿を誓う意味合いの込められた美称表現となります。
今そして未来において、ルールに背いた私物化継承(皇位の由来無視)を戒め抑止し傍系移行を為さしめる縛りという意味において有効であり、和の維持装置・原点回帰装置となります。

シラスと皇位継承 シラスが成り立つのは無私抑制の一系継承:傍系移行=天皇の国譲りによってこそ

遺伝的に長く繋がってきたから貴重、素晴らしいということではなく、初代、建国の理念(和、君民共治)を損なわずに維持し高めて来たからこそ、それにおいて役割を果たしてきたからこそ尊く価値があるのであり、ゆえに「国民の総意に基く」と憲法一条において位置付けられているのです。
男系、遺伝子・染色体的な繋がりが保たれればよいという継承方法でも天皇存在でもありません。
この点、いわゆる男系派の論では認識の浅い面が見受けられます。

男系が繋がっても建国の理念、和、仁=究極の無私(私利私益、個利個略とならない)、君民共治を損ねる継承方法はいくらでもあります。
そうした継承を排除してルールの質を高めて来たのが皇位継承の歴史、伝統の昇華となります。
その意味で、女性天皇も養子も排されてきたのです。
(譲位・上皇陛下も同様です)

今あらためて、皇位の由来、初代神武天皇の理念的位置付け、建国の和、君民共治について考え直すことが重要に思います。
それが今、平成、令和において具現されているのか。
具現度合いはいか程か。
歴史の発展に見合った到達度と言えるのか。

皇位は天皇、天皇一家のためのものではありません。
私物でも利権、相続物でもありません。
あらためて一系継承の本義を捉え直し、和の度合いを高めていくこと、国の建て直しを進めていくことが重要に思います。

万世一系は過去の礼賛、無謬論ではなく現世を縛り未来に和の普遍理念を繋ぐ美称表現

万世一系であり万世男系ではない

神武天皇の実在性、Y染色体に関しては、いわれこそが重要という意味で図表も含めたスライド動画説明を Youtube に登録しました。
ぜひご覧いただきたく。

小中学生のための天皇・皇位継承論  1 前半
・小中学生への期待 裸の王様を言うのは子供
・基本と応用、基本が大切
・基本1 王位・皇位の世襲方法分類 直系継承/一系継承
・基本2 王皇制の危険性・リスク 王統断絶・国王処刑・恐怖政治
・基本を踏まえての日本の皇位継承
・皇位は預かりもの 皇位の私物化は許されない 君民共治 シラス